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twitterアカウントをとりました [その他]

やました工房用のtwitterアカウントを取りました。
こちらから参照できます。

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So-netのサービス終了に伴うホームページ終了に関するお知らせ [その他]

ホームページの方には記載しましたが、2021年1月28日をもってSo-netのホームページサービスが終了するに伴い、同サービスを利用している「やました工房」のSo-netサイトでの公開は終了することとなりました。

具体的な終了日は現時点では決めていませんが、ページ自体はSo-netのサイトが閉じるまで残しておくことになると思います。ただ更新は年内か年明け直後までと考えており、そこが事実上の終了となります。

ソフトウェアの公開は継続したいと考えていますが、現時点では確定ではありません。
今はGitHub等もあるので、それらを活用できればとも考えています。

具体的な事が決まり次第、このブログ等で順次お知らせしてまいります。
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劇団Miss女子会 第三会公演 アンダンテ~歩くような速さで~を観て来ました [その他]

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以前、SKE48がラジオ局を舞台にしたシチュエーション・コメディドラマ「マジカルラジオ」って番組をやっていて、ひな壇バラエティなんかより全然面白くて大好きだったんだけど、2020年、そんなテイストの舞台を生で観れるとは...

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2020年2月19日~23日、Miss女子会第三会公演 アンダンテ~歩くような速さで~ を中野 ザ・ポケットで観劇して来ました。

今回は初めて「全通」と呼ばれる、全6公演すべてを観ました。

Miss女子会の舞台について書くのは3本目ですが、上演から少し時間が経ってしまったことと、あまり入れ込んで書くと、楽しかった記憶を自分の下手な文章で台無しにしてしまいそうなので(笑)、今回も感じた事をレポート風にまとめておくに留めます。

そこは人口わずか700人の島、巴島。
定時制高校に通う巴島の女子達は東京に強い憧れを持っていた・・・
誰よりも東京に憧れを持つヤンキー『月島楓』、彼女の目にニュースが飛び込む。
「東京オリンピックの開会式でブラスバンドを募集します!」一大決心をし、応募をする為にクラスメイトを誘う楓だが、一筋縄ではいかない曲者ばかり・・・
楓は東京に行くことができるのか・・・?
原案 伊東大樹
脚本 ゆうき
演出 笠原哲平

-◆-

今回は、普段舞台はちょっと...と敬遠する様な人でも取っ付き易くて、観易かったのではないでしょうか。

自分も三回目にして、もっとも気負わずに観ることができました。

小さな島が舞台のしっかりしたシチュエーションコメディで、登場人物のポンコツぶり、壊れっぷりも相まってひたすら笑えて、シリアスな場面や、思わせぶりな伏線も最後は必ず笑いで落とす徹底ぶり(笑)。

それでいて、ラストは感動させて、最後は圧巻の出演者全員による「カントリー・ロード」の生演奏!で幕を閉じるという、観終わった後とても気持ちの良い作品でした。

初日にスタッフの方とも話したのですが、演奏含め随所でいろいろなバージョンが使われる「カントリー・ロード」(僕の世代だと「故郷へ帰りたい」とも。主人公の月島とか同じ曲を使ってる「耳をすませば」とも関係してるのかな?)を選曲は絶妙でした。曲だけで来ますね。ちなみに、選曲したのはリーダーの神谷実玖さんとのことです。

正直、「カントリー・ロード」の生演奏は、たどたどしかったですよ。以前から楽器を経験していたメンバーも居たものの、練習期間は1ヶ月程度だったとか。

メンバーに訊くと別意見かもしれませんが、個人的にはこれでも良かったと考えてます。(映像作品だとまた違った方向になるかもしれませんが)

劇中では「楽器経験者が主力のブラバン」とはいえ、ここであまりにバシッとキマッた演奏をされると、逆にちょっと引いちゃうかもしれないなと。

演奏後の「まあ、最初はこんなもんか!」の台詞にも繋がりますしね。

-◆-

人数が増えたので、登場人物に添ってメンバーの印象を覚えていられるかな?なんて心配は全く不要。主人公月島楓を中心に、場面や流れ毎に上手く「チーム分け」されてたのです。この辺は脚本家さんの妙ですね。

(以下、役やチームごとに気付いたこと感じたことを記しておきます。グループ分けの基本は台本や配役に準じていますが、独自に分けたところもあります。文章のバランスの悪さは完全に私の力量不足で、演者さんに責任はありませんのでご了承を)

なお、今回も劇団外の活動の都合で岡崎ちなみさんは声のみ(ニュースアナウンス)の出演となりました。




【黒薔薇・メンバー】
蠍(伊戸奈 楓),孔雀(磯ヶ谷 典華),燕(上野 露葉),黒豹(奥塚 ちひろ),隼(照沼 サラ)

島の暴走族「黒薔薇」。現在は総長の森田智美、副総長の横澤千紗のもと「活動」しているが、その内容にはイマイチ納得して無い様子。
新入りなので、元総長・月島楓の現役時代は知らない。

ミスジョの候補生5人で編成されたアンサンブル。でも、レギュラーメンバーに劣らず十分存在感のあるチームになっていたと思います。

残念ながら照沼サラさんは体調不良で直前に降板してしまいましたが、気持ちは一緒というメンバーの想いは伝わりましたよ。
(サラさんが劇中の曲を作ったり、私物の楽器!が使われていたとのことには驚きました。サラさんが音楽活動をやっていたことだけは聞いていて、それだけに降板は残念だったでしょう)

手作りに近い舞台なので、設営・撤収などに加え、毎公演事務所のマネージャーさん達と共に、メンバーも交代で受付などをやってます。

特に候補生はスタッフとしても活躍していて、もぎりのちひろさんと特典渡しの露葉さんは連日入場時に顔を合わせたので、後半は今日も来ました的に挨拶できましたし、客席案内の典華さんも毎回迎えてくれて、特にS席だった日はお世話になりました(あと、ふみぱんさんは、ずっと気になっていた前作「男尊ジョリーの時の初日の手伝い」だったことを直接本人に確認できて個人的にスッキリしました)。

楓さんは、僕が最終日終演後、閉館時間が迫る中しょっぴぃのチェキ列が長かったので諦めようとしたら「今日のしょっぴぃは今日しか撮れませんよっ!ほら!(劇中で使った)ギターも出てるっ!あの列の長さならまだだいじょうぶ!!」と強引に勧められ、ギリギリ時間内で撮る事ができました。その際「伊戸奈楓といいます!」とアピールも忘れずにいて、面白い娘だなと。

四人から「演技のこと書けよ!」と叱られそうだけど、こういうことも重要だと思うんですよ。Miss女子会への加入が発表されてからずっとあやふやだった(←これも失礼な話ですが)みんなの名前と顔を今回はっきり覚えましたから。

皆作品上も欠かすことの出来ない役回りでしたしね。




【不協和音】
堀田麻美子(宮瀬 いと),西野美咲(碧乃 美月),園部麻紀(高島 ひな),高木理沙(なりみ)

ブラスバンドをやらないか?と持ちかけた楓を無視するクラスメイト達の中から、最初に反応した3人組 麻美子,美咲,麻紀。

いかにもデキル感じで上から目線で来るが、実は全員楽器は出来ないという。

ポンコツなやりとりに業を煮やして自分は楽器ができると割り込んだ理沙、待望の楽器経験者と喜ぶ楓に「で、楽器は何?」と訊かれ、高木は「ウクレレ」と笑顔で答える...

後に楽器ができない3人も楽器を持ち寄るが、麻美子=トライアングル,美咲=カスタネット,麻紀=マラカスという、どうみてもアレな感じ。

理沙のウクレレを加えて練習を始めるがとんでもない地獄絵図に...

別な話なら、この4人でまた違った学園モノをつくれそうなのですが、今回はその彼女らがひたすらボケまくるというチーム。

まとめて「使えない4人組」と呼ばれ、挙句の果て楓からは「不協和音」呼ばわり。


麻紀役 ひなさんは新メンバー。本当に失礼ながら彼女についてもあまり情報収集しないまま、今回の舞台を観に行ったのですが、きっちり覚えましたよ(^^;

卒業間近の高校生だというのも舞台中に知りました。舞台は初めてだそうで、まだ周りの先輩達に気圧されているのか、ちょっと硬いというか、すこしおとなしいかなとも感じました(なので、不協和音の中では比較的まともに見える)。でも、これはまだ仕方無いのかなとも思います。なにより他のメンバーの個性や演技が強烈すぎるのです。だからこそ、その中で自分を立たせるためにはどうすれば良いか、多分もっと考えるでしょう。となると次の舞台が楽しみになります。


麻美子役 いとさんは、今回は出番が少ないかなとも思いましたが、でもあの存在感。

上から目線でブラバンに参加してくる時の迫力と、楽器が出来ないと分かってからの素振りなどはギャップ萌えの典型みたいな笑わせ方。いとさんのドヤ顔は破壊力抜群だったし、あのビジュアルでトライアングル持ってるだけでちょっと可笑しかったです。


美咲役 美月さんには、今までと違う「新しい一面を見れた」との声も聞きました。確かに役柄的にはその通りですが、それ以上に個人的には「彼女にぴったりの役」が来た!とニヤけてしまって。

本人の性格と同じ、という意味ではなくて、美咲みたいな女子を演じたら期待通りという意味です。脚本家さんも「美月しかいない」と言っていたそうで、可愛い顔や声でどうかしている、ともするとちょっと毒のある様な役も似合うと思ってたんです。

変顔や狂った様なカスタネット叩きは、名前は知られてなくても「カスタネットの娘ヤバイ」「ピンクのカーディガンの娘ヤバイ」と認知されたみたいで嬉しい限り(?)。

一番の見所はやはり「ウン、タン、ウン、タンタン」でしょう、僕も好きな場面です。あとは、もっと無邪気な毒を振り撒いてくれても良かったのになあと、欲も出たりして。僕はずっと彼女を推してきたので、期待も大きいんです。


高木役 なりみさん。なぜ理沙ではなく苗字で書いたかというと、この「高木」自体がネタになっていて、影が薄いあまりだれも名前を知らないという流れがあったんです。(ウクレレを買って出た後の高木さんは影が薄いようには見えませんが...)

なりみさんは、安心して観ていられるメンバーのひとりです。
今回は昨秋に観た「デビルマン」とは180度違う演技の発声といい、間といい、表情といい、明るくハキハキとした演技は、先生役にぴったり...って、定時制高校なので先生ではなく生徒の一人ですが、不協和音を率いて登場する姿は生徒を引率する先生そのもの。能天気なウクレレの曲がまだ頭に残ってます。




【バンド三人組】
田辺麻紀(北 柚涼),狭間由香里(流矢 聖子),玉井滋(野口 紗世子)

楓の誘いに、冷たく去って言った三人組。

実は過去にスリーピースバンドをやっていた経験があり、ブラスバンドに参加したいのだが素直に言い出せない。

あの手この手でもう一度誘ってもらおうと奮闘するが、常にどこかおかしな方向へ...

解散したバンドをやっていた三人組。ドラムの麻紀、ギター&ボーカルの由香里、キーボードの滋。

今回の舞台で、僕が最も好きなのがこの三人です。とにかく面白い!
それだけでなく、劇中で短いながらもバンドで演奏を披露しています。

「音楽に裏切られた」という滋にしても音楽は続けたかったし、本人達は自分たちの音楽、特に歌詞には自信があったみたいだけど2アワー」「傷つけられた友情」「シルバーオブイヤー」では、市井南じゃなくても「時代はきません!」って言いたくなります。

ブラスバンドに加わりたいものの、プライドが邪魔してか素直に言い出せないものだから、あの手この手で誘ってもらおうしますが、ことごとくおかしな方向に向かってしまい、空回りするばかり。

挙句にシレッと練習に紛れ込んで「いつ入ったんだ?」という周りを屁理屈で誤魔化して煙に巻こうとしますが、最終的には素直に「入れてください!」と頭を下げます。

麻紀役 柚涼(ゆすず)さんも、新メンバーとしてMiss女の舞台は初めてで、僕にとっても初めましてでした。Miss女子会加入前の活動歴は長いみたいで、堂々と演じていて、ドラムも披露しています。

蹴り飛ばされたり、引き剥がされたりした後のあのポーズ―おもいっきり脚開いて「んあぁ??」みたいな表情するヤツ。テキストだけでは説明できない(笑)―がタダモノでは無い感じ。

聖子さんと紗世子さんは普段コミカルなイメージは無いけど、柚涼さんだけは初見で「面白い人」のイメージがついてたかも。


由香里役 聖子(しょうこ)さんは、三作目で初めてストレートに「しょっぴぃ感」のある役に見えました。

バンドの演奏シーンではギターやボーカルも披露し、音楽好きな彼女は楽しかったんじゃないでしょうか、演技とも本人のパーソナリティともつかない自然な見せ方で、その上でこんな事を言うのも何ですが、時々「ガラの悪いしょっぴぃ(由香里)」が出るのが個人的に楽しくてしょうがなかったです。


滋役 紗世子さんは、見た目はクール系。でも、今作では声を張って叫ぶ台詞も多く、普段とは違った面を出して頑張ってました。
だからこそ僕なんかは面白かったのですが、普段を知らない(と思われる)人達からも台詞で笑いが起きてましたよね(その代表が「よいしょっと」)。

しぐさや表情で笑わせるのと違って、台詞で笑わせるのって難しいと思うんですよ。間とか言い方とか。それで笑いが起きたんだから自信持っても良い思うのです。

勿論、表情で笑わせる「その顔やめなさい。さよっこりー(笑)」てのも、ふんだんにありましたけどね。

それにしてもこの三人、長々と大声で、しかも意味の無い(笑)掛け合いをすること多かったですね。

「ふんっ!ふんっ!ふんーっ!」とか(この面白味はテキストじゃ読み取れない)、トリオでの面白おかしい場面ばかりの中、少し違う目線で好きな台詞があります。

それは、『みんなの練習場所を探し出して入れて欲しいとお願いしに来たが、皆が団結しているのを目の当たりにして焦った三人が言い出せないまま、ツチノコだスマホの機種変だとまたもや明後日の方向に脱線した挙句、意を決してお願いしようとしたものの、みんな帰ってしまっていた』という場面。

そこで三人の一言「...おらぬ」

僕は、この「おらぬ」が大好きで、ずっとタイミングを逸し続けて素直に言い出せない三人組みの心情を思うと切ないし愛おしいんですよね(この場面のライティングも好きなんです)。

ちなみに劇中では言及されませんが、バンドの名前は”Shout my heart”といったらしいです。




【総長】
森田智美(北條 愛実)

暴走族・黒薔薇の現総長。しかし本当の彼女はクラリネットを習っている相当なお嬢様。楓の誘いに心揺さぶられブラバンに参加することに。

今回、ある意味でズルイのが愛実さん。最初はスカジャンのヤンキーファッションで黒薔薇を率い、ブラバンに誘われた後は白のドレスにクラリネットを持って登場。初日は登場しただけで笑いが起きるほど。

クラリネットは経験者だそうで、随所でその音色を披露しています。

横澤とのシーン
「威風堂々」、「栄冠は君に輝く」
月島楓とのシーン
「ドラクエ」、「鉄腕アトム」、「ルパン三世のテーマ」
(北條愛実さんのInstagramより引用)

笑ったのはブラバンが初めて集まって練習する場面。皆がバラバラに音を出す中、ドレス姿で椅子に片足乗せてX(X JAPAN)の「紅」をクラリネットで荒々しく吹きまくる姿が秀逸!

楓の場面で演奏する曲を、最初は6公演全部で変えようとしたらしいのですが、安定性を優先して3曲にして、上演時にはその日の気分で回して使うことになったそうです。

愛実さんぐらいの実力派だからこそ、(経験者とはいえ)クラリネットを演出やオチに織り込んで演奏するという、演技+αを要求されたのかなと想像します。


余談ですが、智美の場面で一度ハプニングがありました。副総長の千紗が、智美の家に呼ばれて部屋で待つシーン。ここですぐ智美がドレス姿で登場するはずのところ、21日の公演では、なかなか出てきません。

千紗役の渚さんが「鹿の剥製がある...」とか「こっちには虎の剥製が...」と台本に無いアドリブで繋ぐ中、ようやく登場した愛実さんも、通常「待たせたな」で登場するところを、(正確には覚えてないのですが)「すまん、すいぶん待たせたな」みたいな、これもアドリブで入ってきて客席大爆笑。

後でファンの方から聞いたところによると、愛実さんの衣装のチャックが引っかかってしまって出られなったそうです。

役者さんからしたら冷や汗もので本来は不本意でしょうが、これも生の舞台ならではの醍醐味です。




【謎のサックス美女】
寺井未央(木村 佳奈枝)

ひとり波音をバックに登場する未央。サックスを吹こうとするが吹けない。なにか深刻な理由がありそうなのだが...

最初の登場シーンから「コメディリリーフ」ならぬ「シリアスリリーフ」かと思われた未央。彼女がサックスをどうしても吹けない理由は「リードが臭いから」。最大のオチで、逆方向にシリアスな状況でした(笑)。

この問題は、強引にブラバンに誘いに来た楓に「リードは替えることが出来る!」「リードが島に無ければAmazonで注文できる!(ただし、離島なので送料が高い!)」と抱きしめられ、解決します。

未央は、佳奈枝さんだからこそ演じられたという気がします。彼女の魅力に依存する部分も大きく、楓にリードの問題を「救われて」サックスを吹ける様になった後半は、前半のシリアスな雰囲気から一転、ニヤニヤ・フニャフニャした妙なキャラクターに変わるのが可笑しかったです。「男尊ジョリー」に続いて「怪演」感すら漂わす佳奈枝さんでした。(^^;




【因縁の二人】
横澤千紗(明石 渚),市井南(神谷 実玖)

千紗は暴走族・黒薔薇の副総長。総長には忠実だが、どことなくトボケた感じ。ブラバン参加で智美が抜けた後、メンバーも辞めてしまい、一人残った千紗はブラバンを潰そうと決意する。

一方、南は楓のクラスメイト。前の学校では吹奏楽部に所属していて本当はブラスバンドに参加したいが、学校を辞めた原因から躊躇する。

この二人、元々は同じ学校で、南の嫉妬から千紗のトランペットを壊してしまい、それが原因で大喧嘩をして二人とも退学になっていた。

南はトランペットを壊したのは自分だと思っていたが、実際は「自分に対して劣等感を抱いている南が傷つくのが耐えられなかった、なので音楽を捨てようと自分で壊した」のだった。

その理由はどうなんだ?という真実だけど、とにかく最終的には仲直りします。

千紗を演じる渚さんも新メンバーで、Miss女子会での舞台を観るのは初めて。

皆が練習しているところにひとり殴りこんだ時の、ストロボライトのスローモーションシーンも見所なのですが、序盤の智美が新入り達に楓の「悪行」を話しているときに、いちいちリアクションする姿も面白かったです。台詞が絶妙なイントネーションで、こればかりは台本から読み取れないので生で観て無いと分かりません。

実は千紗は黒薔薇の「黒豹」(奥塚ちひろさん)の姉でした、のくだりも笑いが起きてましたね。
あのツインテールのセーラームーンみたいな髪型とポーズは誰かが意識したんだろうか?(笑)


バンド三人組みとのやりとりから、まともな感じがした南でも、千紗との関係の真実を知って和解した後、ちょいちょい余計な一言(「これより良いやつ買ったから」とか「いい音出ると思う。私の方が値段高いし」)で、やっぱりあなたも...ってなります(笑)。

演じる実玖さんは、実力派メンバーのひとりで、いつも安心して観ていられます。

本人はシリアスな演技の方が得意で、コメディを上手くやれるか不安がっていたみたいですが、緩急の付け方は流石で十分いけてると思いましたよ。僕が好きなのは、バンド三人組が創った「2アワー」の内容を聴いた後の「ん?」という表情から「時代は来ません!!」までの流れ。普段シリアスな演技をする人がするから面白くなるんじゃないかと。

そして、その場面に行く前の、三人組の(どうしようもない)会話を、なんとなく立ち聞きしている南・実玖さんの演技も好きなんです。

(後半になるにつれて、「ん?」の時の間を十分取る様になって面白さが倍増した気がしてるんです...違ってたらスミマセン)。

ところで、さんざんトランペットで揉めた南は、ラストでは楽器をホルンに変えてきて千紗と一悶着があります。劇中では「トランペットダサいから」みたいに言って笑いにしてますが、実際には演奏の為に調整したそうで、各メンバーの楽器の割り振りって結構大変だったみたいですね。




【常識人の妹】
月島弥生(みらい)

楓の妹。制服姿で登場。定時制高校ではない学校に通っている。楓に「東京オリンピックの開会式でのブラスバンドを募集している」ときっかけを持ってくる張本人。

登場人物の中で、一番「常識人」にみえるのが弥生です。

もっとも、騒動のきっかけを作ったのも弥生で、応募期限を良く確認しないまま勧めたのも弥生ですが...

もう弥生といえば、未央のリードの臭いを嗅がされて痙攣しながら失神する場面。毎回爆笑で、今回の舞台のポイントの一つになってました。ある回など、僕の後方に座っていた女性が爆笑した挙句「ヤバイ!」と口走るほど(笑)

冒頭での、楓とのやりとり(カモンカモンのしぐさなど)なんかも序盤からコメディであること明示してて良い感じなのですが、僕は密かに好きなシーンがあって、それはテレビのニュースを観て楓と共に呆然とするところ。
演じるみらいさんの表情が最高で、あそこでは誰も笑わなくて静かになってしまうので、僕は毎回笑いを堪えるのがたいへんでした(^^;

演じるみらいさんは、1作目、2作目に続いて今回も印象に残る役。元々上手いし、その上今回はこれまでと違って等身大の役なので、伸び伸びと演っている感じもしましたね。
現役女子高生なので稽古期間と重なった現実の学校行事も大変だった様で、よく頑張ってました。




【主人公・楓】
月島楓(伊藤 雨音)

本作の主人公。元暴走族・黒薔薇のリーダーで、今は定時制高校に通う。窮屈な小さな島での生活、東京のへの憧れ しかし、弥生の持ってきた大ニュースに触発され、自分を変えるためにも動き出す。

楓は、まっすぐに突っ走るものだから、行動が可笑しく見えることもあるけど、主要人物の中では弥生に次いで「まとも」な人に思えます。もっとも不協和音やバンド三人組が「個性的過ぎて」相対的にまともに見えるのかもしれませんが。あと、Amazonへの絶大な信頼が玉に瑕かも(笑)

Miss女子会の舞台公演で、今回初めて「主演」が設定されました。その記念すべき初代が伊藤雨音さん。

発表された時は、驚きよりは納得でした。前作「男尊ジョリー」での演技も大好きでしたが、今回もそれとはまた違った、不器用な元ヤンを自然に演じていて好感持てました。

「お、おう...」「誰だテメェ?!」「震えるぜぇぇ!」とか、雨音さんの楓は、なんとなくキルラキルの纏流子を連想させるところもあって「実写似合うんじゃないの?」と思ったくらい。

泣かせるシーンもありました。ひとつは大団円のラスト。これはもう言わずもがなでしょう。

もうひとつ僕が好きなのは、ニュースを見てとっくに締め切りは過ぎていた事を知った後、「YOSHIKIだー!(by 弥生)」とひと暴れした後の場面での、楓の台詞。

「昔からこれなんだよ!私が何かしようと努力すれば必ず何かが邪魔して上手くいかない!」

自分を変えようと頑張ったのに、またダメなのかよ!という楓の心情が迫真の演技で伝わって来て毎回ウルッとなるポイントでした。

これは文字で読んだだけではダメで、雨音さんの演技が載ることで「来る」ので、観ていないと伝わり難いかもしれません。

最終日など、もう6回目だから大丈夫...のハズでしたが、この日は上手最前列で見ていたものだから、雨音さんとこのシーンの相手のみらいさんがボロボロ涙をこぼしているのを目の当たりにしてしまい、最終日に一番涙がこぼれるという事態になってしまいました(^^;

僕は雨音さんに対して「男尊ジョリー」も、昨年秋に外部で出演した「デビルマン」でも良かったという評価。これは彼女の演技にハマッてるって事なのか?





東京に行けなかったけど、仲間ができた。

「変われるかもしれない...ゆっくりだけど直実に」。アンダンテ~歩くような速さで~のタイトルどおり、ゆっくり一歩ずつ歩んでゆこう、との楓の想いで幕を閉じます。


とにかく今回は、Miss女子会らしい、Miss女子会ならではの作品だったと思います。

「ミスジョ」を知ってもらうには最適な気もしたので、6公演しかなかったのが勿体無いぐらい。

冒頭書いたとおり、僕は6公演全部観るという自分にとっては「暴挙」に出ましたが、その価値は十分にありました。

二日目からは、単に「チケット買ったから観に行く」ではなく単純に「面白いのでまた観に行く」気持ちになってましたから。

正直な事を言うと、新メンバー加入や候補生って形はどうなんだろう?と思っていたんです。

「新メンバーって早いのでは?(他の劇団でも同様の制度がある所もあるにせよ)候補生ってアイドルみたいだなあ」とか。

でも、こちらが考えを変えるに至りました。僕の小さな不安や疑念などを上回るものを観せてくれましたから。

ただ、大きくなった以上、これからに期待が高まって行くので、それは試練でもあります。次の7月も、今回以上のものにしなければならないでしょう。

それに答えてくれると信じてますけどね。

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2アワー
友達にプレゼント買って、店員のミスで値札貼られてて、綺麗に剥がすのに2時間かかったという曲
▲戻る

傷つけられた友情
友達にDVD貸して、盤面が傷ついて帰ってきたから友達をボコボコにしたという曲
▲戻る

シルバーオブイヤー
銀歯が取れてから一年経っちゃったという曲
▲戻る

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劇団Miss女子会 第二会公演 「男尊ジョリー」観て来ました [その他]

終わってから数日経って、そろそろみなさん感想を探さなくなるだろうから、こっそり書いておこうかな。
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劇団Miss女子会 第二会公演(回ではなく女子会の'会'にかけている)、「男尊ジョリー」観て来ました。

期間は2019年7月31日~8月4日、計9公演。
僕が観たのは、初回,2日昼,4日夜(最終回)の三回です。
1972年(昭和47年)…
激化していた日本の学生運動が下火になったその頃
人々はあさま山荘事件でテレビの前に釘づけになり、沖縄の日本返還に歓喜した…
そしてその5年後
日本で最初のガールズバンドが誕生した…
そんな青春時代を過ごした若者たちも今や70歳
2019年(令和元年)…
昭和で時が止まった様なとある部屋には
5つの錠が掛けられた古いトランクケース
そしてそこに集まる4人の若者たちの手には
母親から預かったという古い鍵が握られていた…

脚本 高橋達也
演出 高品雄基(TEAM-ODAC)

最初、学生運動の時代が関係するって聞いたとき、ちょっと不安だったんだ。

もちろん、僕自身は学生運動の時代より全然後の世代だけど、1972年は生まれていて薄っすら記憶もある。その上、あの時代に現役だった大人の影響を多分に受けていると思う。実際、中学や高校の教師に結構いたと記憶している。

あの時代って、視点や描き様によってはまるで違う話になる事があり、例えば、あさま山荘事件を機動隊側から描くのと活動家側から描くのではまるで異なる。

捉え方、扱い方によってはとんでもない話になる可能性だってあるのだ。

チケット予約しても、万が一もし本当に「ダメな感じ(ここで言ってるのは作品の良し悪しではなく、僕が受け入れられるかどうか、好みかどうかという意味)」なら、最悪初回だけしか行かないかも...なんてことまでちょっとだけ頭を過ぎった。


...まあ、例によって「自分の考えすぎ」で終わったんですけどね(^^;

-◇-

訳も分からず鍵を渡され、ある部屋に呼び出された女性三人(座安風子、兜麗音、巻石美玖)と、『誘拐されて』連れてこられた女性(上里アイコ)、それに部屋の住人の女性(岩巻未来)の計五人。

実は1970年代初めにメジャーデビュー目指し活動していた女性だけの『ガールズバンド』、「男尊ジョリー」(後述)のメンバーの孫や娘たちだったというところから始まる物語。


初日、観終えてからの最初の感想は「Miss女がやってくれた!」と大興奮だったんだ。それぐらい脚本も演出も、もちろん演技も良かったんです。


部屋に集められた女性たちで進む現代の話と、それぞれの祖母や母の物語が昭和の話。

舞台上では現代・昭和がほぼ交互に進行するけど、実際には昭和の話は8mmフィルムの内容や岩巻未来の口から語られる、いわば「再現映像」の様なイメージだ。ライティングもアンバー気味でレトロっぽくなり、昭和の話の間は基本的に、現代側の演者が舞台の周りに座って話を見聞きしている体で進むのがおしゃれだなと。

昭和側の登場人物は、「男尊ジョリー」のギタリスト(ゼリー・瀬里澤いずみ)、ベーシスト(リナ・佐藤りな)、ドラマー(アン・安藤杏子)そのアンが連れてくる負傷した学生運動活動家(佐々木キヨ)。ボーカルであるジョリーは、会話上に出てくるだけで、代わりにその妹の中学生(上里和子)がいる。

両時代の相関関係は、
アイコ - ジョリーの孫
美玖 - ゼリーの養子
風子 - りなの孫
麗音 - キヨの孫
未来 - 和子の娘
(ちなみに登場人物の名前は有名なミュージシャンや女優の捩りらしいです)

昭和側の時代は1972年。学生運動が衰退した頃を描くので、ベトナム戦争や非核三原則、沖縄返還に触れられているし、平和とは何か?という当時であれば今よりも多くの人が考えたであろう場面もある。

過激派の起こした事件の、あさま山荘事件や山岳ベース事件や一連の内ゲバを指すと思しき台詞。

太平洋戦争からは、実家は広島だが祖母、祖父が亡くなった理由を聞いた事がないというアンと、そのアン自身が被爆二世だったり。

現代側でも、アイコの状況や、麗音と美玖の台詞から今現在進行中のムーブメントや社会問題を連想させる表現もあった。

だからといって、話が重くなったりはせず、テーマを正面から扱いつつも、大上段からでもおしつけがましくもなく、それでいて伝えたいことを伝えていたと思う。



後半、昭和側での「キヨを誘拐したことにする」という展開はある意味コミカル。でも、その結果からメンバー達の怒りが爆発。自分達の将来のために行動を起こそうとした時にジョリーの妊娠という「現実」に引き戻される。それでも皆は「後の世代に」想いを託そうとする。それが、後の世代の騒動に繋がるのだが...

終盤、アンや「過激派の起こした事件の印象しか残らない時代だと思われるのは悲しい」という想いが未来に伝わっていると分かるシーンはグッと来ると同時に、「自分もそうだな」と考えさせられた。60年代安保、大学闘争も含め「失敗した世代」の印象を持っていたからだ。

まあ、その感動のあとに一騒動(いや二騒動?)あった上での大団円なんですけどね。



観た人や演者の中からも「難しい話」という声があった様だけど、個人的には難しいとは感じなかった。

というか、全編ほぼ自分にとって関心のある分野ばかりな上、台詞や動きに散りばめられた小ネタがいちいち実感を伴って理解できる(上げるとキリが無いけど、それぞれの時代パートの冒頭の「対になるギャグ」?やロッキーなどなど)ものばかりで、喜んじゃった方がが大きいかも。

更に当時の洋楽に詳しければ、完璧に楽しめたんじゃないだろうか。



「男尊ジョリー」という題名からは誰もが「男尊女卑」を連想すると思う。

ちなみに劇中のバンド名、本来は「ダンス オン ジョリー(Dance on Jolly)」。
これをキヨが「男尊ジョリー...女性ばかりのバンドなのに男尊女卑を捩った皮肉」と聞き違えて、でもその方が自分たちらしいと「男尊ジョリー」にしたことが命名の由来。脚本の高橋達也さんの空耳が先かダジャレが先か知らないが、「ああ...なるほど」と、もっとも腑に落ちた部分(笑)


-◇-

正直、気になった部分も無いではありません。現代側の前半(2019の②)での会話の落とし所とか、活動家なら「戦艦」ではなく「軍艦」って言うだろうなとか、アメリカと戦っていたのは正確には「北ベトナム」だとか。

でも、そんなことよりも、今、若い女性だけの劇団Miss女子会でこの話を観ることができた事の方が嬉しくて、良かったと思ってます。

社会問題や反戦・平和を正面に据えつつ、ちょっと語弊があるかもしれないけど、熱くてスマートでおしゃれで、コミカルな場面もあり、Miss女が演じることでニヤリとできる意味を持つ様な箇所もある、というお芝居だったと自分なりの総括です。

加えて、両世代とも、良くも悪くも男社会を突っ走っている女性たちが、時代を超えて二世代(実は間の世代が絡んで三世代だったのだが)が繋がった「ヒューマンドラマ」だったとも。


-◇-

Miss女子会の舞台を見るのは二回目。初回の「アイシャドウ」の時は、碧乃美月さん以外あまり良く知らなかったのですが、今回は出演したメンバーのみなさんを「全員知ってる」状態。前回と見方がまるで違ってしまいました。

その上で観ていて思ったことを、思いついたままに書いておこうと思いますが、レビューではなく単なる感想なのであしからず。

なお、役者なんだから素の本人と違うは当然で、役と本人を重ね合わせて語るのは違うという指摘もあるでしょう。しかしある種の特性からオーダーされるのも個性だと思うので、その辺は考慮せずに綴っておきます。

昭和組
  • 伊藤雨音(安藤杏子)
    実は初回観た時いちばん印象に残ったのが彼女。普段の彼女とかけ離れていたり(笑)役どころが良いのもあるけど、それでもこういう演技も出来るんだと感心した。思わず「『(雨音さんに)色が無い』分、技量次第でどんな役も自然に演じられるんじゃないか」なんてDMしちゃったけど、失礼な事言っちゃったな...。

  • 宮瀬いと(瀬里澤いず美)
    このひとはある意味でズルい。彼女は容姿端麗ゆえに佇まいがそれだけで画になるので、舞台上に居るだけで目を引いてしまう。台詞回しや役柄的にもクールで、でも熱いところもあるゼリーをそのまま演じていた。とにかくカッコイイ!

  • 木村佳奈枝(佐藤りな)
    5月に加入したばかりの新メンバーだけど、皆が言うように僕も彼女が居なければ「男尊ジョリー」は成り立たなかったと思う。 役柄的にも「ズルい」ひとのひとり。風子と対を成す常に能天気でテンション高めは佳奈枝さんそのものを思わせるけど、終盤、和子を気遣って言う台詞が来るものがあった。

  • 碧乃美月(佐々木キヨ)
    今回もお嬢様属性を遺憾無く発揮...って言うと本人に怒られるかも。そして今回も早口で長く難解な台詞をこなしている。 本人の雰囲気も適役だと思うけど、その本人にミステリアスな部分があるので、まだまだ別の可能性もあると思う。 僕は彼女の舞台を今回含めて三回見ているので、確実に経験値を重ねていることを確認できる唯一のメンバー。

  • みらい(上里和子)
    会うと「(ちいさな声で)どーもー」みたいな感じなのに(^^、今回は、ほぼ怒って怒鳴ってる、がんばっていたひとり。ゴーゴー風(?)ダンスも笑えた。 あまりの違いに、第一声の時、みらいちゃんだと判っているし、演じている人物をちゃんと見ている筈のに「誰だコレ?」と思うぐらいだった。 神谷実玖さん演ずる岩巻未来の母親になるけど、「アイシャドウ」の時と親子関係が逆転しているのがおもしろい。

現代組
  • 北条愛実 (上里アイコ)
    このひとも「この役にぴったり」なんて書くと怒られるかも。でもこの手の迫力が必要な役をやらせたら、メンバー内で右に出るものはいないでしょう(本人も認めるコメントをしている)。冒頭、手錠,足錠(足枷)して突っ伏している姿はインパクト十分。当たり前だけど素は違いますよ。アッパーやストレートをかますことはありません。多分。

  • 野口紗世子 (巻石美玖)
    頭脳明晰、クールアンドビューティーな美玖役にぴったり。登場人物中ではもっとも大人な感じがしたひと。血縁ではないがゼリーの娘としてクールな面とミュージシャンとしてキャラクターを継承する。 でも素の紗世子さんはどちらかというとおちゃめな感じもするので、てことは、役を演じきったってことでもあるのか。

  • なりみ(座安風子)
    いちばん「ズルい」ひと(笑)。普段のなりみさんをブーストした様な感じの役だもの(ブーストなしでも可との声も)。コミカルなシーンも熱演。 物語は彼女の第一声からはじまり、暗い舞台の客席側から登場する。ブートアップとしては最適のひとだと思った。

  • 流矢聖子(兜麗音)
    一見すると地味な感じだし、普段の「しょっぴぃ」と違った役かなとも感じたけど、彼女のまじめな部分を突き詰めてゆくと麗音になるのかもしれないと。アンチフェミニズム的な言動も多い現代組の中で唯一の良心?。劇中の人物で一番好きなのは麗音さんかな、と思えたのは聖子さんの力。

  • 神谷実玖(岩巻未来)
    我らが座長、リーダー、団長、おかん。とにかく舞台上の安定感が半端無い。演技も観ていて安心できる。 全編通してある意味主役であり(もし劇でなければ昭和のパートは未来の独演会ということになる)、ストーリーテラー的な役回りでもあり大変だったんじゃないだろうか。実玖さんがそのまま出ている錯覚もするくらいの適役。39歳役でも違和感無い

アフタートーク
  • 岡崎ちなみ
    兼任のアイドル活動(DREAMING MONSTER)が多忙のため、今回は参加できず最終日のアフタートークのみに登場。でも実は劇中で流れるラジオのアナウンスをしていたと知ってびっくり。ちなみに、僕はラジオの「しばらくお待ちください」を実際に3~4回聴いたことがある。


千秋楽夜公演は最後ということもあってか、みんな気持ちが入っていたと思うけど、特に雨音さんと神谷実玖さん感情乗せ過ぎ!こっちも来ちゃうじゃないか(笑)。

涙腺が緩いといえば、実は初日の冒頭すぐでちょっと来てるんだ。まだ舞台上でおならがどうこう言っている段階で(笑)

観ながらふと、やっぱりMiss女子会のメンバーは、やっぱり舞台の上が本来の姿なんだと思っちゃたら、ちょっとね(^^。

まだ八ヶ月だけど、Miss女応援していて良かった。

(了)
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ナナシノ( )本公演 『二酸化炭素』を観て来ました [その他]

(2019/4/1 追記)
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劇団「Miss女子会」のなかでも、いちばん贔屓にしている(推している)碧乃美月さんが舞台に出る、と知ったのは1月末?2月頭?だったでしょうか?

まだ旗揚げ公演「アイシャドウ」の余韻が冷めやらぬ頃です。

また舞台の美月さん観れる!と、ちょっと浮かれていたものの、しばらくしてフライヤーなどが公開され、どの様な話しなのか徐々に内容を知るにつれ、だんだん不安に...。

「アイシャドウ」の時も書いたけど、「演劇を観る」習慣が全く無い自分が観に行っても大丈夫な内容なのか?

音楽のライブであれば、スタジアムからライブハウスまで観に行ったことはあるので比較的経験はあると自負してますが、こと演劇となると大昔ミュージカルに行ったのと先日の「アイシャドウ」ぐらい。

そしておそらく、明確に完成したストーリーが提供されるのではなく、作者の想いがRAW状態で提示されそうなこの舞台、自分が対応できるんだろうか?

と、そんなこと思いながら観劇当日を迎えました。

以下、批評やレビューなどでは無く、あくまでただの素人が感想をただ単に取り留めなく書き記しただけですので、見当違いな事を書いているかもしれません。その点はご承知おきを。

※あと、このブログはもともとPCで参照するためレイアウトが基本のため、So-netブログサービスの仕様上スマートフォンで参照すると広告だらけの見難い画面になってしまうことをお詫びします。

ナナシノ( )本公演

『二酸化炭素』

公園期間 2019年3月13日~21日

2014年6月。新宿南口の歩道橋で一人の男が反政府を唱い、焼身自殺をしたその日女子高生「いずみ」は強姦を受けた。 いずみの妹「ほのか」は、アイドル活動をしているが、事務所への不満が溜まり、親や友人への相談を禁じられていることへのストレス、金銭面などの理由で追いつめられていた。 ある日、深刻な顔をする母親の口からでたのは、焼身自殺をした男が、小さい頃に母親と離婚した自分達の父親という事だった。

僕は、3/15と3/21千秋楽の二回観て来ました。

結論を先に書いておきます。「観て良かった。しかも二回観て正解だった。もっと観てたら更に違ったかも」でした。

-◇-

中野ウエストサイドスタジオ(当然初めて)は小さな劇場です。文字通り劇場全体を使う演出で、客席の回廊はもちろん、客席に降りる階段すら演出の一部で使われるので、遅れて入ってきたお客さんを一瞬「演者さんか?」と勘違いしたりして。

時々「観客(席)も舞台の一部」みたいなことを聞きますが、場面によってはまさにそんな感じです。

後日、別日に観たMiss女子会のしょっぴぃこと流矢聖子さんが「なるほどこう表現するか」と演出のテクニカルな部分に感心してました。

同じ業界の方が観ても感心する程の演出だったんですね。

役者のみなさんの演技は圧巻・圧倒的。90分の上演時間ぎっしり詰まっていました。

ふと気づいたのですが、PAを通さない生の声が伝わってくるのは迫力が違うな、ということです。
音楽では小さな会場でも(楽器は別にして)歌はPAを通しますからね。

主役の「いずみ」を演じた楠 世蓮(くすのき せれん)さんが、すごかった。

観劇前はできるだけ情報入れない様にしてたこともあり、初見の時は失礼ながら存じ上げなくて、後でいろいろ調べる始末。その世界では有名な方の様で、ファンも多いとのこと。Wikipediaにもページがありました(一般的に著名人のWikipediaの記述内容については賛否ありますが、とはいえ知名度を測る目安にしてしまうことは事実です)。

この役を演じるのは、そうとう消耗しそうだなと。「命を削って」演じる感じ-これまた陳腐な表現だけど間違ってはいないと思う-が凄すぎました。

主要な登場人物に長い台詞があります。いずみは勿論、父親(おさむ)のアジテーションや、美月さん演じる「ほのか」にもあってそれを観てるだけでもすごいなと。購入した台本を読んでもその部分は結構な量で、台詞ではなく文章であれば添削時に「長い!削ってまとめろ!」と言われそうな量を覚える役者さんてやっぱりすごいなあと。

そんな濃厚な舞台だから、初回観た時は圧倒されて、こちらもかなり消耗してしまいました。

-◇-

実は、初見の3/15に観た後に一度ブログの下書きを、ある程度書き上げていたんです。

難しくて何かモヤモヤした感じだけが残って、考えあぐねた結果、いろいろ書いても何もまとまらない、という結論にしたまま、「千秋楽行った時に内容を補強して公開すればいいや」と割り切って、千秋楽を観に行きました。


そして千秋楽を観た後、どうなったかと言うと…「下書きはボツ!」(笑)

どういう訳か、まるで感じ方が違ったんです。

一回観ているのだし、その時台本も買っちゃったし、当然と言いえば当然なんだろうけど、物語の没入度が自分でも驚くぐらい違ったんです。「え?こんなに情報量多くて、こんなに短かったっけ?」。

初見から千秋楽までの約一週間ごちゃごちゃと考え続けたことも大きかったのでしょうか?

(じゃあ一回じゃ解らない話だったのか、作り手に失礼じゃないか!じゃなくて、あくまで僕の処理能力の話です。あとは、観る席の場所も大きかったかと...)

たとえば、最初見た時はテーマ判り難いなと思っていたのに、とんでもない。

いずみを基軸にした、忘れられた存在、忘れられた命、忘れられてゆく命がテーマなのは最初から最後まで一貫していて、しかも、間近にいても「忘れられてしまう」存在や、単に「忘れないこと」は必ずしも幸福に結びつかないことも描かれます。
しかし、それでも「闇の中で光を探し続け」てしまうことが人間だということも。

フライヤーにある「この物語は忘れられている命を思い出す一つの手段に過ぎない」が、当たり前だけどそのとおりでした。

初回観た時は変にディテールへこだわりを持ちすぎたのかもしれません。

まず、年代設定の「2014年6月」。初見後に調べたら、実際の事件をモチーフにしていることを知り、それが実際にも反政府・反戦(当時の集団的自衛権の行使容認に反対する)を唱えていたことを知って、なぜこの事件を題材として選んで、おさむへ落とし込んだのか悩んだり、ほのかの置かれていた状況と結末は、アイドルに関心がある人なら必ず思い出すでああろう現在も進行中の実際の自殺事件を連想させることから、変な方向に余計な解釈を広げてしまっていた様です。

また、ホームレスや薬物も劇中に描かれています。まったく個人的な印象ですが、非常にアイコン的に、シンボリックに描かれている様に感じてしまい、最初に観た時は正直少し残念な気がしていたのも事実です(もっと言ってしまうと、レイプや自殺もアイコン的に)。


しかし、この辺は、千秋楽当日、観劇前に脚本を書いた日野祥太さんのツイートを読んで氷解しました。

あの時抱いた感情が、文字となり、言葉となり、確かにそこに存在するものとなった。 新宿南口陸橋の焼身自殺。 16歳愛媛の農業アイドル自殺。 社会問題。 スルーし続けてはいけない。 これは、 この闇に、光をずっと探し続ける一人の女の子の物語です。


斜に構えた皮肉や暗喩ではなく、ストレートに描きたかったのだなと。

ならば、「アイコン的である」なんて見方はせずに、こちらも主題にフォーカスして素直に取り入れようと。


焼身自殺(未遂)事件は、僕自身完全に忘れていましたが、検索してみて当時騒ぎになったこと、そして事件当日自分もネットで情報を探しアップされた動画を見ていた事を思い出しました。それこそが、この劇の術中にはまって(?)いたのかもしれません。

-◇-

二回を通じて、自分なりに観方が間違って無かったかなと思ってるのは「いずみ」の立ち位置。

主人公の女子高生「いずみ」は、置かれた立場は基本的には受身で、単純で乱暴な言い方をすると、ひたすらまわりの状況に翻弄されてるだけ存在です。

いずみもそうですが、登場人物は劇中に何かが解決するわけでも、救われる訳でもありません。
(ほのかはある意味結末を迎えますが)

レイプされたことをきっかけに、母親ともギクシャクし、恋人「ゆきお」には捨てられ、親友「みゆ」には裏切られた上にみゆ自身は薬物で身を滅ぼし()、いずみは必死に父親の記憶と存在を追い続けても母親の「けいこ」に拒絶され、そして、妹の「ほのか」は自身の置かれていた状況に耐え切れず自殺してしまいます。「けいこ」もメディアスクラムの前に憔悴しきった挙句壊れてしまい...

周りから「置いて行かれる」一方です。

終盤、すがりつくように(レイプした相手の「しょうのすけ」の)愛を求め、受け入れて救われた様にも見えますが、直後、猪突に始まる登場人物全員の見るからに幸せそうな「団欒の場面(いずみの幻想・願望?)」に、それが返って逆のことを強調しているかの様に受け取れました。

そして、団欒が暗転し、そのまま終幕に向かいます。

「ご来場ありがとうございました」と舞台上に役者さん並び、挨拶や案内をしハケてゆく間にも、いずみの言葉が続いているのです。最後はいずみひとりになって暗転、終了です。

まるで、劇中から置いて行かれ、忘れ去られるみたいに。

-◇-

と、書いているうちに、肝心なところがヌケていたことに気付きました。

そもそも、二酸化炭素ってどういうことか?

最初、”二酸化炭素”という単語は、台詞としては誰も言っていないと勘違いしていたのですが、「ほのか」が言ってたじゃないですか!

他に連想させるものを含めると、おさむのアジの中に出てくる『排気ガスが充満する新宿の空気』、終幕でいずみが『あなたから貰ったはずの愛情も、私には吸って吐いた時にでる「毒」。』それと、”二酸化炭素”というタイトルが投影される前のいずみの独白の部分でしょうか。

「ほのか」が言う”二酸化炭素”は、人体が燃焼した結果生じるという二酸化炭素という意味(台詞を再解析するという野暮な行為をお許しください)で、「父親が試みた焼身自殺の様に死んだ方が美しい」という台詞で、ここが直接的に該当するのかなと思いましたが、それだけではなさそうです。

台本では「」(カッコ)付きな様に、二酸化炭素(CO2)自体に毒性はありません。ただ濃度が高くなると人間にも危険な影響が出て最悪の場合死に至ります。

あとは人類の活動によって生じる大量の二酸化炭素が温室効果ガスとして作用し、地球温暖化の一因とされているのはご存知の通り。

言ってみれば、大量に存在してしまい還元や回収がなされないと「毒」になる。

人間が呼吸した結果発生する二酸化炭素に重ね合わせて、その人から発せられる何か-存在や言葉や生きてく上での因果関係-が与える、暗喩としての「毒」になることもある、ということなのかなとも想像します。

-◇-

Miss女子会の伊藤雨音さんは、いずみとりゅうのすけの「あと十回!」「愛してる愛してる愛してる愛してる....愛してる」という場面から、(愛してると口にすることが)如何に大切で、如何に良いシーンだったか力説していましたが、僕は「そこに注目したのか...」と思いました。この様に観た人によって受け取り方や印象に残った場面は異なっても不思議じゃありません。

僕も、まだ他にも印象的な場面や、台詞はあるのですが、書き出すとキリが無いのでこの辺で止めておきましょう。

それに、文章に起こしている内に、まとまったはずの考えのが「果たしたそうだろうか?」と自問自答はじめてしまい、そうなると終わらなくなります。
もしかすると、このまとまらないところ、考え続けてしまうところも作者の日野さんが狙ったところなのかもしれません。

-◇-

「けいこ」の風貌は僕の知る人に似ていてちょっと笑いそうだったし、「みゆ」は女子高生-凄絶な場面-「団欒場面」のギャップに関心(このお二人は面会時間の「ギャップ」にもびっくり)。

申し訳ないけど、「ゆきお」と「りゅうのすけ」は、僕の様なおっさんからは「嫌なヤツ」にしか見えなくて感情移入できないけど、でも、それこそが役を演きったということかも。

そして、「おさむ」「パク」「ロビン」のホームレス三人。風貌がズルい、というのもありますが、舞台上で目を引くこういうことなんでしょうね。

始まる前(開場時間の後半から開演時間までの間。この時間のことを何て言うんでしょうね?)演者さんたちが舞台と客席の回廊を歩き回るのですが、その”雑踏”の中で「おさむ」が「ロビン」にジャケットを渡しているじゃないですか!これ、最初観た時はまったく気付かないか、見ていたとしても記憶に残ってませんでした。このジャケットは劇中でいずみが父親の持ち物だと気付く重要なアイテムです。これに気付いただけでも二回観て良かったなと思ってます。

-◇-

『碧乃美月さんきっかけで観に行ったのだから、いろいろ考えてないで「あおみぃ(美月さんの愛称)カワイイー!!」って言って観てりゃいいんだよ!』

...って、無理に決まってるでしょ(笑)。

だって、彼女は舞台上の人物になりきっていて「あおみぃ」じゃ無くなっているので、自然とそんな浮ついた見方はできなくなります。

美月さんは主人公「いずみ」の妹、アイドルの「ほのか」を演じました。

本人は稽古前から難しい役であることを何度も口にしていましたが、踠きながらも今持っているものを出し切り、十分対応できていたのではないでしょうか。

姉「いずみ」役の世蓮さんとの対比でも、役柄の上でも十分引き立っていたと感じました。

しかし、まだまだ経験の浅い彼女です。この作品に出会い、難しい舞台を最後まで乗り切って「ほのか」を演じきれたことは、美月さんにとっては非常に大きな財産になったのではないかと思います。

所属する劇団の外で経験を積み、それを自分のモノとして吸収した上で持ち帰れば、Miss女子会にも良い方向で作用するはずです。

...と、まあ素人がナニ偉そうに語ってんだって話ですけどネ。

舞台に立つ美月さんを観る前、showroomで「お芝居を中心に活動しています」と話されていた時(以前書いた「だいじょうぶなのか?」の次に)イメージできたのが、実は今回の「ほのか」の様な役です。

一般的なイメージは「萌え」なのかもしれませんが(笑)、個人的には「儚さ」とか「薄幸な」という方向はイメージできたのでした。もちろん、その逆もまた真(例えば一色沙耶みたいな)なのも女優かもしれません。

密かに、まったく感情を出さない様な人物の役も期待してるんです。

美月さんは、数ヶ月前まではshowroomの配信上の人物だったのに、そこから今、自分が小劇場に足を運ぶ様になるなんて考えられなかったことです。エライところまで連れて来てもらった感じがしますね。

-◇-

「忘れていっちゃうんですかねー 妹がいたことも」という、いずみの台詞があります。

これ、演じる世蓮さんの演技に依存する、ちょっと文字だと伝わらない抑揚の台詞で、

最初に観た時は、「そうだよなあ...」論理的にと受け止めただけだったのに、二度目には、それまで(ほのかはもちろん、おさむやロビンやけいこの状況ひっくるめて)ずっと我慢してたのに、涙腺崩壊。

いちばん印象に残る台詞になりました。

(了)



()あくまで劇中の結末を表現したものです。

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Miss女子会 旗揚げ公演 アイシャドウ~控え室の真実~を観て来ました [その他]

(2021/10/25 追記)
同じ内容を note に転載しました。PC,スマートフォン共にnoteの方が読みやすいです。

劇団「Miss女子会」ってご存知でしょうか?
TP-SATELLITEというTWIN PLANET関連事務所所属の、碧乃美月,伊藤雨音,岡崎ちなみ,神谷実玖,流矢聖子,なりみ,野口紗世子,北條愛実,みらい,宮瀬いと(敬称略)の十人をメンバーとして結成された劇団です。

その旗揚げ公演、『Miss女子会第1回旗揚げ公演 アイシャドウ~控え室の真実~』を観てきました。去る1月11日から13日の三日間5公演中、僕が観たのは1月12日の夜公演です。

※以下、普段舞台を観る習慣が無い素人が感想を書いてます。 このブログ的に言えば「プログラミング言語を知らない奴が、コーディングスタイルについて偉そうに批評している」状態になってますが、至らない部分はお許しください(^^;。
闇キャバレー『アイシャドウ』
そこには問題を抱えた夜の蝶達が在籍している。
キャバ嬢達は、お互いを干渉しないという暗黙の
ルールがあるのだが、一人の少女の登場により彼女達に変化が...
次々に現れる真相、そしてそれぞれの素性。
一体控え室で何が起こったのか??

この話を最初に聞いた時、この様な比較で言うのは違うかもしれませんが、正直もっと「アイドル的な」内容になるのかと思っていました。

でも、良い意味で裏切られました。

まさか、最後に泣きそうになるとは。

シングルマザーが背景だったり、母親の愛情、生んで貰ったことへの感謝の気持ちをはじめ、良い収入を得るにはキャバクラしかなかった、その彼女たちの生活を維持するには犯罪に手を染めるしかなかったなど、ともすると重たいテーマを扱いながら、色々な個性の女子が10人なので華やか(というか「きらびやか」)で、面白おかしくも最後は泣かせるという「王道」のお話です。

ストーリー自体は分かり易く、失礼な言い方をすると「ありがち」ではあるのですが、でもそれは批判ではありません。最初は凝ったり捻ったりではなく、この様なテーマ選んでくれたことは良かった思うのです。「ベタが出来ないとシュールも出来ない(by爆笑・太田)」ですから。

なにより、この内容をMiss女子会が演じたことは意味があったと思ってます。

こういうセリフも言っちゃうんだと思いましたし、深読みすると劇中の「キャバ嬢」を、自分たち「女優」のメタファとしてるんじゃないかと思わせる場面もありました。

中盤ぐらいまでコミカルな場面やお笑いも多いのですが、まあ、これは微笑ましい笑いということで(笑)。でも客席から笑いも起きてましたよ。
個人的には「昭和43年の免許証」は笑うに笑えず…(笑)あと、「秋」の最初の化粧は分かり易い「反則」です(笑)。

勿論、出演しているメンバーの中には初舞台という方もおり、舞台を観慣れた目の肥えた観客の方からすると、まだまだと思われるのかもしれません。

確かに、僕の様な素人が言えた事では無いのですが(セリフっぽくない)「普通のしゃべり方」になってるなと感じた部分も少しだけありました。

でも、これは更に演技を磨いて次へということなのでしょう。実際複数の公演を観た方の感想を読むと、初日より二日目、二日目より三日目、千秋楽とクオリティが上がっているのが判るとの事です。

とはいえ、Miss女子会は、流石に女優を目指すメンバーで編成されているので、当然ながら「セリフが棒読み」なんてことはありません。

それ故、僕自身は、登場人物を「メンバーが演じている」のではなく「名前(役名)を持った人物」として舞台上の立ち居振る舞いを観ることができ、ストーリーの展開に没頭することができたのです。

こんなことだったら、贔屓の役者さん(後述)以外のメンバーも、もっと知っておけば良かったなあと、そこはちょっと後悔。
美人、可愛い、セクシー、サバサバ、荒々しい(笑)などいろんな個性のメンバーが居ます。

今回の公演は、BD/DVDの様な一般向け映像記録は残らないそうです。
つまり3日間5公演のみを劇場で観るしかなかった、いわば邂逅だった訳です。
なんでも映像に残る時代に返って貴重なんじゃないでしょうか。
(ただ、東京でしか観る事ができないとなると、全国各地にファンが居るだけに残念な思いもします)

という訳で、Miss女子会の舞台は面白かったので、次回も期待したいなあと思っていたところ、千秋楽で第二回公演の発表があったとか。
これを書いている時点では詳細は不明ですが、期待して待ってます!

-◇-

劇団や舞台公演は無数にある中、舞台を観る習慣の無い僕が観劇に出かけた理由は、昨年配信サイトshowroomで碧乃美月さんを知ったのがきっかけです。その後、美月さんがMiss女子会に所属し、舞台やります、というお知らせから「これは行かねば」となった訳です。

今回、勿論美月さんにも注目してましたよ。実は、showroomでの雰囲気から「演技大丈夫なのかな」なんて失礼な心配をしていましたが、舞台を観た今は土下座して謝罪しなければなりません(^^;。やはり女優さんでした。






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